市議会各派代表者宛に米沢市芸術文化協会会長名の「米沢市立図書館、市民ギャラリー建設に伴う中心市街地活性化について(お願い)」が届いた。
かねてからの市民、文化関係者の要望であった新図書館・市民ギャラリー建設が進んでいるがそれについての芸文協としての要望だ。
読み進んで、驚いた。
故櫻井祐一氏の彫刻作品の活用についての箇所だ。
「駅前の二つの彫刻モニュメントから住之江橋の櫻井祐一氏の作品にいざなわれ、金剛閣の米沢牛の彫刻、そして二宮金次郎のブロンズ像、まちの広場のブロンズ像に連携できます」
「駅から中央商店街までを彫刻ストリートにしていけば新しい観光スポットとなると思われる」
これまで、市に寄贈された櫻井彫刻の石膏原型の活用と山形美術館収蔵庫の石膏原型を鋳造し活用するように議会で働きかけてきた。
国内屈指の作品群であり、芸術的価値も高いからである。住之江橋に、山形美術館収蔵庫にある原型を鋳造し、設置するよう議会で取りあげ設置された。
お堀端にあった図書館が建てられるとき、正面玄関にレリーフを制作した櫻井。当時、新しい図書館に対する櫻井の思いがこもったレリーフだ。その思いを引き継ぎ、今度の図書館にも彼の作品を設置するようにとも提案してきた。
彼の作品は、「金剛閣の米沢牛の彫刻」や「二宮金次郎のブロンズ像」と並べるような作品ではない。
写真は山形美術館収蔵庫にある櫻井氏の作品の石膏原型。
芸文協が彼の作品をどのように評価しているのか、まったく首をかしげてしまった。軽率のそしりを免れないような要望と感じている。