3月市議会、各委員会で議案と請願の審査が始まりました。11日の産業建設委員会、「国に対する派遣労働法の抜本改正を求める意見書」を、という請願を審査しました。請願の紹介議員は、私をはじめ4議員。私が紹介議員を代表し、請願の趣旨を説明し、各委員の質問に答えながら審査は進みました。
そこで出てきた意見は、「派遣労働者の中には、多様な働き方を求める方もいる」「製造業も含め派遣労働を原則反対には賛成できない」、「99年の法改定以前の状態にもどす必要があるのか」、「セーフティネットを確実にすることと、現行法律を強化し、遵守させれば」いい、といったものでした。
この意見は、この間、国会で、派遣労働者を「モノのように働かせ」たあげくに簡単に「派遣切り」をしてきた大企業と「派遣法」を改悪してきた政府が繰り返し「派遣労働」を合理化するために言い続けてきた「ニーズ論」と「コンプライス強化論(法令遵守)」というものです。
しかし、この言い分も、ここまで大量に、しかもあこぎなやり方が社会問題になると、国会でも言い続けられなくなっています。
すでに、米沢市では、約1000人、これから06年問題でさらに「派遣切り」がでることがはっきりしています。その人達が「多様な働き方」を選んで、わざわざ不安定で低賃金の派遣労働者になったとでも言うのでしょうか。そんなことはありません。
以前「派遣の品格」というテレビドラマがありました。篠原涼子が演じた「姉御」は優秀な「派遣労働者」でした。会社では、正社員以上の責任とそれにふさわしいポストを与えていました。
こうした会社ばかりであれば、「多様な働きかた」の選択枝として「派遣労働」もいいでしょう。
しかし、今、「派遣切り」にあっている米沢市を含め、圧倒的な労働者は、これとは全く違う状況におかれています。
「派遣の品格」どころか「派遣の人格」まで否定する大企業と政府のやり方はぜったい許されないものです。
結局、請願は「継続」が多数となり、採択されませんでした。
議会も中盤にさしかかり、昨日からは、新年度予算審議に入りました。
昨日は各会派の質問時間の配分は一人当たり答弁を含めて5分。共産党市議団は、2人分10分。なかなか大変です。